平成11年 第1回定例会1、日時 平成11年2月16日午後1時1、場所 練馬区議会議事堂1、出席議員 49名 1番
渋谷恵美子議員 2番
中井八千代議員 3番
山田一義議員 4番
中山まさみ議員 5番 原 ふみこ議員 6番
岩崎典子議員 7番
和田真保議員 8番 欠員 10番
片野令子議員 11番
榎本史子議員 12番
北川かつしげ議員 13番 野沢 彰議員 14番
水埜圭子議員 15番 村田稠苗議員 16番
沖山一雄議員 17番
関口和雄議員 18番
渕上道子議員 19番
栗原昌男議員 20番
武田えつこ議員 21番 横田ゆずる議員 22番
織田寿美子議員 23番
浅沼敏幸議員 24番 山田哲丸議員 25番
斉藤宗孝議員 26番
小又恒男議員 27番
柴崎幹男議員 28番 本橋まさとし議員 29番
猿田博文議員 30番 鈴木 整議員 31番
武藤昭夫議員 32番
渡辺耕平議員 34番
芹沢一二三議員 35番
西川康彦議員 36番
冨塚辰雄議員 37番 村上悦栄議員 38番 山下 渡議員 39番
大沢久子議員 40番 小林みつぐ議員 41番
椎名貞夫議員 42番
矢沢重光議員 43番
高橋哲夫議員 44番
上野定雄議員 45番
大橋静男議員 46番
秋本和昭議員 47番 俵頭 功議員 48番
竹内智久議員 49番 中島 力議員 50番
山田左千夫議員 51番
高橋かずみ議員 52番
関口三郎議員1、欠席議員 2名 9番
松村良一議員 33番
横山晴夫議員1、出席理事者 岩波三郎 区長 三石辰雄 助役 本田久夫 収入役 下田迪雄 教育長 粕川創造 区長室長 中島理之 企画部長 清水勝彦 総務部長 平林紀史 職員研修所長 駒田文彦
生活文化部長 水上英昭
産業振興担当部長 野田宣博 清掃・
リサイクル担当部長 平野 孝 福祉部長 新井京二 児童部長 多胡重行 保健部長 沖山詔一
都市整備部長 明円辰治 環境建築部長 平井正吾 土木部長 薗部俊介
教育委員会事務局 学校教育部長 宮永彰博
教育委員会事務局 生涯学習部長 加藤守康
選挙管理委員会 事務局長 青山正男 監査事務局長 中村啓一 企画課長 植田敏裕 財政課長 野崎 宰 総務課長 三嶽暁夫 職員課長1、出席事務局員 中田喜夫 事務局長 黒米文男 事務局次長 青木 隆 議事主査 笠井聖二 議事主査 伊藤 宏 議事主査1、傍聴者 8名1、議事日程 日程第1 一般質問 以上
◎事務局長 ただいまの出席議員数42名でございます。 午後1時5分開議
○関口和雄議長 ただいまから本日の会議を開きます。 直ちに日程に入ります。 日程第1・一般質問を行います。 順次発言を許可いたします。 30番・鈴木 整議員 〔30番鈴木 整議員登壇〕
◆鈴木整議員 私は、
日本共産党練馬区議団を代表して、一般質問を行います。 戦後最悪の失業率、そして中小企業の倒産など、今日の消費不況は危機的な状態にあります。この危機の深刻さは、消費不況と財政危機が重なって進行しているところにあります。 この二重の危機を打開するためには、これまでの政治の枠組みや惰性にとらわれない、従来型の政治、経済政策の思い切った転換が必要であります。その転換の第1は、対米公約となっている公共事業の総枠630兆円を取り消し、5全総の見直しをはじめ、
大型開発計画の凍結、無駄遺いの中止であります。 第2に、不況打開のために必要な対策、消費税の税率引き下げや、国民が将来に安心を持てる社会保障体系の構築と、学校整備や保育園、高齢者施設の新設など、生活密着型の公共事業の抜本的強化、地域商業、産業の振興であります。これらはまともに今の日本の状況を考えれば、経済的にも、政治的にも、避けて通れない不可欠の原則であります。 このような時代にあって、今、地方自治体に求められているのは、政府の「下請け的機関」から脱皮し、地方自治法にあるとおり、住民の安全、健康、福祉を守るという目的に立ち返って「住民が主人公」の立場を貫くことです。区民のこの願い、希望に沿った区政への転換こそ、21世紀に通用する練馬区政の方向だとの認識に立って、以下質問いたします。 はじめに、区長の基本姿勢について4点お伺いいたします。 第1は、
緊急不況対策についてです。 65万区民の暮らしと営業を守るために、今、求められているのは狭い意味の産業、商業施策の重視にとどまらず、すべての行政施策、区政の全分野で区民生活の防衛と区内産業、商業を育成する総合的な不況対策です。その点から、我が会派として、昨年3回にわたって
緊急不況対策の要望書を区長に提出してきました。とりわけ、12月に提出した99年度予算要望において、来年度予算を待たずに50億円規模の
緊急不況対策実施を提言してきたところであります。 内容のその1は、貸し渋り対策として30億円規模の区の直貸し融資や、借りかえ融資制度の実施と、共通買い物券への補助の追加実施であります。 その2は、学校、保育園、公共施設の改修工事、
緊急耐震補強工事の実施と、
住宅リフォームに際し、少なくとも消費税の5%の補助を行う「
住宅リフォーム助成制度」の実施です。 その3は、不足している保育園や
特別養護老人ホームなどの新設のための初年度分計上、練馬「行革」のため、執行保留されている物品発注や、練馬区の発注する物品購入の区内業者比率の大幅引き上げであります。 その4は、保育料を値上げ前に戻し、敬老金、出生祝い品の復活、
ファミリー世帯への家賃助成などです。 最終補正計上など、あらゆる知恵を使って実施することが区民の願いに応えることと思いますが、区長のお考えをお聞きします。あわせて、景気浮揚策の要である消費税率の引き下げについての区長のお考え、国民の8割が増税になる、政府が行おうとしている税制改革についての見解と練馬区への影響についてお聞きします。 また、東京をはじめ地方交付税不交付団体が求めている特別枠の財政措置についてのめどについても答弁を求めます。 第2に、練馬「行革」についてです。 240億円の財源不足という、現実とは異なる予測数値をもとに、区民の反対を押し切って強行された練馬「行革」の達成率は、
行政改革実施計画の8割、98年度の
財政削減効果は、総額11億1,000万円と議会に報告されています。 その内訳は、保育園の正規保母22人、学校職員22人など、職員削減で3億8,400万円、住民税の
前納報奨金制度の廃止で2億円、保育園や学童クラブの保育料値上げと
証明手数料値上げなどで、3億9,700万円と、職員削減や住民負担の値上げだけで約10億円に上ります。この額は、行革による約11億円の
財政削減効果の88%を占め、練馬「行革」がいかに住民犠牲、
サービス切り捨てかを浮き彫りに示しています。 このような住民犠牲の練馬「行革」は、深刻な不況のもとで苦しんでいる区民に、さらに犠牲を強いるものであり、直ちに中止し、開発優先の大規模事業の見直し、中止という真の行財政改革の実施こそ求めるものであります。 区長は、練馬区の財政逼迫の原因がどこにあると認識しておられるのか、また20万人近い保育園の
保母職員削減反対の区民の声や、新庁舎建設や大規模事業には税金をつぎ込み、住民には犠牲を押しつける練馬行革はやめてほしいという区民の声を無視して、練馬「行革」を推進してきた区長と、それに賛成してきた自民党、公明党、自由クラブ、未来、民主などの責任は重大であります。 第3に、組織改正についてです。 今定例会に、組織改正の関連条例が提出されました。昨年の12月24日の
企画総務委員会で原案が示され、「多くの委員からの新しい議会構成のもとで決定すべき」「審議の時間を十分とるべき」との意見を無視して、なぜ強行するのでありましょうか。 清掃事業の区移管は都への委託機関が新たに設けられた結果、この時期に新組織決定を急ぐ意味はありません。また、生活文化部のように、8年前、さまざまな問題が指摘されながら新設され、今回の廃止に当たっても、明確な総括や評価もなしに廃止の決定を行うのは安易であり、組織いじりの感を免れません。また、福祉部と保健部の統合についても、練馬区内に794ベッドの病床確保を進める大きな仕事の中心であり、また高齢社会の進行で乳幼児から高齢者に至るまでの病気の予防、保健、衛生、
健康管理行政の強化が一層重要になっているときに保健部を廃止することは逆行であります。 今、求められているのは福祉行政と保健行政の連携であります。まして、現場と密着した保健所を廃止し、管理、計画、調査、企画部門を統合して、名前だけ「保健所」として練馬区庁舎内に置き、練馬と石神井保健所の機能を相談所の限定された対人サービスのみに狭めることは、単なる人員削減の数合わせと、
住民サービスの後退につながるものであります。 このような諸点について、広く区民や職員の声を聞き、本当に実のある
区民サービスの向上につながる組織改正の議論が必要であり、拙速な改正は中止すべきと考えますが、ご所見を伺います。 第4に、朝霞基地での日米共同訓練と新
ガイドライン法案について、お聞きします。 1月21日から30日までの10日間、大泉学園町の朝霞基地において、
日米共同図上演習が行われました。米軍と自衛隊の合計3,100人を超える部隊の参加により、基地内には大型テントが林立し、連日輸送用のヘリが飛び交うという、大規模で物々しいものでした。 この演習は、戦力不保持をうたった憲法9条を公然と無視し、非核練馬区宣言区である練馬区民の平和への願いを公然と踏みにじるものであります。区長は、区民の立場で反対すべきにもかかわらず、なぜ反対の態度をとらなかったのか、極めて疑問であります。まして、国会ではアメリカの起こす戦争に自動的に協力する新
ガイドライン法案が上程されています。その内容は、国連で国連憲章違反と批判された、先般のイラクヘの一方的な攻撃のような先制攻撃に対して、日本が協力するという国際法にも違反するものであります。 日本が、アメリカの起こす先制攻撃への支援を行うことになれば、朝霞基地を抱える練馬区と区民に全面的な先制攻撃と違法な戦争への協力が押しつけられる危険性が極めて大であることを、今回の日米合同訓練は示しました。その場合、区長は支援要請をきっぱり断るものと思いますが、お考えをお聞きします。そのためにも、新
ガイドライン法案について国会の審議を見守るのではなく、この時点で明確に反対すべきであります。そうでなければ、政府の不当な支援要請は断れないと思いますが、お考えをお聞きします。 さらに、朝霞基地の米軍による恒常的使用について、政府は「地元自治体の了承を得る問題ではない」と答弁、事態の危険性は何ら解決されていません。その後の経過と、今後米軍使用中止に向け、具体的にどのような行動をとるおつもりか、あわせてお聞きします。 次に、都の予算案と
都区財政調整ならびに財政問題について質問します。 東京都は一般会計6兆2,980億円の99年度予算案を発表。これは前年度比マイナス5.6%の超緊縮予算で、過去最大の
マイナス予算案となっています。都は、このままでは
財政再建団体への転落は不可避と言われ、夏をめどに
財政再建計画を策定する方針とのことであります。 事は重大です。財政の多くを都に依存する練馬区を含む23区に対して、都の財政危機のしわ寄せが押しつけられる危険性が強く、しかも東京都の実施している福祉、医療などの施策の後退は、区民生活に直接影響するからであります。 区民の暮らし、福祉を守る立場から、東京都に対して都民や23区に東京都の放漫財政のツケを押しつける住民犠牲の財政再建策でなく、バブルの時代に計画した臨海部開発や、大
規模開発事業の見直し、変更、中止など、財政の根本にわたる変更による真の財政再建を図るよう、強く迫ることなしに事態は打開できないと思いますが、区長の都政に対する対応とお考えをお聞きします。 既に、この間の都区協議においても、東京都の理不尽な
財政切り捨てが強まっています。99年度
都区財政調整フレームでは、都側が770億円の財源不足を理由に、10項目にわたる
基準財政需要額の見直し、削減を持ち込み、結果的に標準職員数の改定、学校改築経費の起債充当など、都の提示した需要額の圧縮で合意されたと報道されています。区側の対応は、余りに弱腰と言わざるを得ません。 調整税の調整率の変更は、都区協議会の協議では、打開が困難なことは、この間の推移で明らかです。本気で事態を打開すると考えているとすれば、区長会は議会や住民挙げての広範な運動をつくり上げる努力をすべきであります。区長の明快な答弁を求めます。 また、今回の需要額の見直しによる練馬区の影響額とその内訳はどうか、
都市計画交付金が10億円削減された影響が、練馬区の駅前再開発事業などに出るのではないかと予想されますが、どういう保証が担保されているのか、お聞きします。 さらに、
乳幼児健康診査費やがん検診などの国と都の補助金カットの項目と、練馬区への影響額はどうなるのか、お答えください。
都区制度改革後の新たな
都区財政調整制度のあり方を検討している
都区制度改革推進委員会の財政検討会では、「大都市事務」の範囲の線引き、都と区の財源割合が争点になっていますが、この問題での区長の決意とあわせ、財政自主権を確立するための区民への働きかけ、運動づくりをどうされようとしているのか、お聞きをいたします。 次に、区の財政運営と99年度予算編成についてお聞きします。 第1に、この間の練馬区の財政運営についてお聞きします。 91年の1月に発行された、区報新
庁舎建設特別号では、「新庁舎建設によって、福祉や教育予算へのしわ寄せは全くありません」と言い切りました。しかし、この8年の間に、この言葉が全く事実と反していることが現実で証明されています。区長は、91年の区報と今日の区財政の逼迫、練馬「行革」による住民負担の増加やサービス水準の切り下げという事実の違いを、行政の長としてどう区民に説明し、反省をされるのでしょうか。明確な答弁を求めるものであります。 第2に、開発優先の
練馬中心核構想についてです。 新長期計画の中心となっている練馬区の都市整備の柱は、政府と財界が共同して進めてきた、開発優先の
都市開発路線に従って、練馬新庁舎、業務ビル、コンベンションホール、ホテルとつながる都市軸を形成し、練馬区の中心核、すなわち練馬区の顔づくりを進めようというものでありました。 90年1月の新年賀詞交換会で、区長は「区役所中央館の改築も含め、駅前の
文化センターを核とする文化ゾーン、区役所を中心とする行政ゾーン、この二つを区画街路3号線で結び、中間を商業、業務ゾーンとして、民間の力を大いに活用し、練馬の顔づくりを進める」とあいさつで述べられています。その後、新庁舎建設、つつじ公園、区画街路3号線建設と、
中大グランド跡地買収による区画街路1号線の北側への延長、
文化センター前の
地下駐車場建設、立体区道の建設と庁舎前の民間超高層ビル建設への助成と、まさに開発優先の練馬の顔づくりが推進され、莫大な税金が投入されてきたのであります。 区長は、あくまでバブルの時代に計画され、今日の財政危機の原因となった開発優先の練馬の顔づくりを推進するおつもりなのかどうか、ご見解を伺います。 また、昨年の第四回定例議会での代表質問の答弁で、「文化的施設は区政の重要課題である」と述べ、最新の
中期実施計画でも、繰り延べになっているホテルを含む文化的施設は、今後の実施事業として第3セクターの設立、建設工事、施設開設までが明記されています。地方自治体の本来の役割を外れたホテル、文化的施設は繰り延べではなく、中止を求めるものであります。 また99年度予算案には、練馬駅北口交通広場の実施設計費5,000万円が計上されていますが、
バスターミナル部分は必要としても、練馬駅とホテル、文化的施設の玄関部分とを全面的に接続するためのペデストリアンデッキは、ホテル、
文化的施設建設が前提になっている設計であり、約28億円のデッキ部分は、今日の経済状況や区政の優先順位の上からも中止すべきであります。あわせて区長の答弁を求めます。 これらの大規模事業が聖域化されながら、お金がないと練馬「行革」を行い、その結果、95年からの3年間に
学校修繕整備費は45%も削減され、多くの学校からトイレの改修、赤水や水道の改善要望などが出されながら、お金がないと先送りされています。
特別養護老人ホームの入所待機者も、昨年4月時点で939人、区立保育園の入所待機者も594人と、23区で最悪のクラスという現実からも、税金の使い方を大きく切りかえることが区民の願いであります。この願いに、区長はどう応えるおつもりでしょうか。 第3に、99年度予算編成に関連してであります。 99年度
一般会計予算案総額は1,848億円余、対前年度比プラス2.3%、41億円余の増となっています。政府の制度減税や、不況による特別区税の減を
住民税減税補てん債と基金の取り崩しで補う内容でありますが、61億2,500万円の減税補てん債は何年間据え置きで、償還はいつからになるのでしょうか。さらに、新規の起債も含めて、練馬区の起債残高がピークに達するのは何年で、どのくらいの額に達する見込みなのか、お聞きをいたします。 今後の
追加財政見通しとして、都の繰り延べ分300億円が、98年度最終算定で措置されると、練馬区分として、おおよそどのくらいの額になるのでしょうか。また、98年度
最終補正予算での
基金積立予定額はどのくらいでしょうか。一般繰越金は20億円を計上していますが、最終の追加繰越金は大体平年並みを見込めるのでしょうか、あわせてお聞きいたします。 本予算案の最大の特徴は、さきに指摘した深刻な不況下で、区民の暮らし、福祉、営業を守るための税金の大胆な使い方の変更ではなく、相変わらず、従来型の予算編成であることです。とりわけ、都市整備費の前年度比14%増の反面、教育費の伸びは実質ゼロ、区内業者の仕事の多い土木費はマイナス2.5%というように、区民の期待、願いに応えるものになっていないと言わざるを得ません。また、昨年末に
交通安全都市宣言を行いながら、
交通安全対策や危険な道路の改善予算が増えていないなど、言行が一致しない点が多々あることを指摘するものであります。 次に、福祉、医療でお聞きをいたします。 第1に、練馬に病床を確保するための対応についてです。 練馬を含む
区西北部医療圏の必要病床数が794床不足と決定されたことは、全区民的運動と区の共同の力によって、病院増設、ベッド増床への道の第一歩を開いたものです。2次
医療圏そのものの変更を迫る運動を引き続き強化するとともに、今何よりも新たに枠が確保された794ベッドを練馬区内に実現する方策を急いで進めることが求められています。 (仮称)
病院構想検討委員会の設置が示されていますが、800ベッド近い病床を増やすに当たっては、従来の延長ではなく、練馬区に求められている医療需要、地域的な医療バランス、練馬区としての助成や援助のあり方と、その場合の公的医療の水準と内容など、基本に立ち返った検討と新医療構想が必要と思います。 一方、多くの病床の確保のためには、誘致のみならず、区内の医師などが経営する民間病院の新増床などの協力も必要と思われ、そのための障害になる立地条件の整備ができる用途上の特例措置や、資金貸付などの条件整備策を早急に示していくことが大切です。東京都の計画届け出の第1次締め切りはこの3月と聞いていますが、今後の予定、区としての考え方をお聞きいたします。 第2に、
介護保険制度の確立と準備体制についてお伺いします。
介護保険制度の実施に向け、昨年の第三回定例会の代表質問などで、その改善を求めてきました。低所得者の保険料や利用料の減免制度の実施、要介護の
コンピューター判定の不正確さや、区としての不服審査や
苦情処理窓口設置の具体化、
福祉オンブズパーソン制度、40歳から64歳までの
保険料支払い義務者に対するアンケートやPR活動などについて、その後の検討結果をお聞きします。 また、従来から「現行の福祉水準は後退させない」と答弁なさっていますが、この態度は変更ないのかどうか、その場合に保険料の上乗せでなく、従来どおり区の負担で実施すべきと思いますが、お考えをお聞きします。 第3に、区立、私立保育園の
入所待機児対策ですが、今年の4月入所希望者の申し込み状況は、1月29日現在、募集枠1,604人分に対し、希望者は2,272人と、練馬区全体の平均でも1.42倍であり、大まかな予測でも700から800人の待機児が出るのではないかと心配されています。行政としてどのくらいの待機者が出ると予測しているのか、お聞きをいたします。 従来の少子化のみを前提とした需要予測に大幅な誤差が出ているのに、早い時期に的確な対応をしなかったことが、現在の大量の待機者を出している原因です。中・長期の保育需要予測の概要と、それを踏まえた計画の概要をお示しいただきたいのであります。 区長は、もう1年近くも「保育園の新設を視野に入れ」と言いながら、何らの新設計画も示されず、予算もつかないのはなぜでしょうか。早急に保育園の新設などの抜本策を講じ、予算化しなければ、行政の責任問題であります。ご見解を求めます。 次に、まちづくりについてお聞きします。 第1は、駅前再開発事業の見直しについてです。 大泉学園駅前再開発は、バブル期の国の大型開発を岩波区政が積極的に取り込み、石神井公園駅北口再開発とともに、練馬区西部の地域拠点の一つと位置づけ、90年に都市計画決定され、昨年後半から工事が強行されています。この計画は、開かずの踏切問題や駅前の交通問題など、住民や利用者の事態解決の願い、感情を利用しつつ、実際は全くの住民不在で、東京都、練馬区、西武鉄道と住宅都市整備公団が計画を立て、住友商事とともに住民に押しつけてきたものであります。 我が党は、巨額な税金投入や住民と中小商店追い出し、道路計画の不備による一層の交通混雑の危険性を指摘し、計画の全面的見直しを求めてきたところであります。同時に、開かずの踏切の解決、自転車駐輪場の十分な整備、地元商店街対策など、住民要求を反映させるため努力してきました。 私は、大泉学園駅前も石神井駅北口再開発も、全面的見直しの立場に立ちつつ、あくまで住民参加で声を聞き、最大限可能な範囲で、少なくとも次の諸点で事業全体の今日的な検討と見直しを行い、計画の縮小、変更等により、住民本位のまちづくりの実施と税金の無駄遣いをなくすことを強く求めるものであります。 大泉学園駅について、その1は、計画の全体像と工事計画について、駅利用者を含めた住民説明会を多数開き、住民の声を反映させることであります。 その2は、建設費14億円もの南口交通広場の上部デッキは、財政難の今日、不必要であり、中止すること。 その3は、北口ビルの音楽ホールは必要性はありますが、43億円もかける超豪華なものはぜいたくであり、適切な内容に削減すること。 その4は、南北の再開発ビルのテナントの大型店と総合スポーツセンターの出店のめどが全くついていません。関係筋から「公共負担を大きくしながらやるしかない」という声も開こえてきますが、このような無責任なことは絶対認められません。逆に、事業全体の現時点の採算性の再検討を行い、もともとの無駄や、不採算な部分の中止、縮小の検討が必要であります。 また、大店舗呼び込みのため、駐車場などの設置に特別の利便を図ることはやめ、再開発の最大の受益者である西武鉄道に応分の費用負担をさせることであります。 その5は、駅北口から妙延寺前に至る区道の全面拡幅計画や、大泉第二中学校の校庭を分断する補助135号線の駅南側部分の延伸は現計画を撤回し、関係住民とよく話し合い、再検討すること。 その6は、北口にある西武のバス駐車場は、実質的に駅前広場であり、公共的性格からもバスターミナルや駐輪場として使用させるべきであります。 その7は、利用台数に見合う自転車駐輪場の整備計画はどうなっているのかであります。 以上、主要な7点について見解を求めるものであります。 石神井公園の北口再開発も、組合方式という違いがあるものの、計画の基本的性格は大泉学園駅の再開発と同じ巨大計画であり、少なくとも次の諸点で事業全体の今日的な検討と見直しを行うことを求めます。 その1は、バブル時の利用予測による赤字必至の区立駐車場計画の縮小と、不足する駐輪場への増設のための転用。 その2は、スーパー伊勢丹の駐車場設置義務台数の費用負担や、最大受益者である西武に応分の負担をさせること。 その3は、巨額な税金を投入する点からも、事業の採算計画の公開、情報の開示と、それに基づく地域住民、利用住民に対する実施計画と工事説明会を多数開き、住民の声を一層反映させることであります。 その4は、石神井公園駅と駅西側を含む西武線の立体化事業の整合性が全くとれていない問題です。都の調査結果を含め、どのような見通しなのでしょうか。 その5は、富士街道側の駐輪場の利用実態に見合った増設の計画についてです。 以上、5点について見解を求めます。 第2は、都営地下鉄12号線のトンネル方式での路線免許取得と早期整備についてであります。 26年前の1973年4月に「大泉に地下鉄12号線を延長させる会」が結成されました。この運動の原点は「都営完全地下化で、地下鉄12号線を大泉に延長を」でした。この全区民が一致できる要求に依拠してこそ、早期延伸は可能であります。 これに反し、住民の一致する願いとかけ離れた道路整備や区画整理の押しつけが、早期延伸を妨げる最大の障害となっていることは明確です。現に、高松地域では関係住民、地権者の90%以上が区画整理反対を明確にし、土支田地域で今回対象地域とされている中央地区の約250名の住民、地権者のうち、既に約4割に当たる方々が区画整理に明確に反対を表明されております。今や、区画整理をベースとする「段階的まちづくり」が、関係住民、地権者の合意を得る条件がなくなったことが明らかになっています。 また、道路整備についても、外環道の側道から都道補助135号線までの整備は、かえって通過交通を呼び込み、大泉地域の住環境破壊を進めるものではないかとの疑念が、区民の中に高まるばかりとなっております。 なぜ、住民犠牲押しつけの区画整理は白紙撤回にという多数の関係住民の声には耳を傾けず、肝心要の都営地下鉄12号線のトンネル方式での早期延伸という全区民が一致して求める課題に取り組まないのか、明確なご答弁を求めるものであります。 第3は、外環道大泉インター周辺の環境対策についてであります。 住民の運動により、日本道路公団は、今年1月末に大泉地域の外環道本線を「高機能舗装」処理するとともに、99年度当初にも大泉ランプ部で遮音壁の改修工事を実施し、練馬区も外環道側道部の一部舗装工事を今年2月までに完了するなど、いくつかの改善策がとられています。 しかし、住民が最も深刻な事態としてとらえている大気汚染の対策は進んでいません。以前から求めている大型ディーゼル車の規制を中心とした総量規制や、すべての開口部の蓋かけと脱硝装置の設置、大泉インター周辺部の住環境を守るために、少なくとも年4回程度、交通量、騒音、大気汚染調査を行うことを公団に強く求めるとともに、区として側道部全体の各方向一車線化や、早朝の駐車による大型車のアイドリングの規制について、この間、道路管理者を含め、どのような協議を行ってきたのか、経過と、その検討結果をお示しいただきたいのであります。 第4に、日銀は、石神井公園に隣接する日銀グラウンドについて、処分することを決定したと報じられています。住友グラウンドと同様に、東京都に対して買収するよう強く働きかける必要があると思いますが、お考えをお聞きします。 第5に、石神井公園駅周辺の自転車駐輪場対策です。 北口再開発の工事開始に伴い、従来の民間自転車駐輪場が2か所廃止され、大幅な台数減となっています。現状をどう把握なさっているのか、富士街道側の自転車駐輪場の新設が早急に求められるのではないかと思いますが、お考えをお聞きします。 また、石神井ハイツ前の都有地の自転車置き場は、住民の陳情もあって暫定側道整備とあわせて新設されると聞きますが、事業の進行予定をお聞きいたします。 関連して、地元の自治会との相談や、道路位置の変更による樹木の保護・保存について地域住民の声も寄せられていますが、対応はどうなっているのでしょうか。 第6に、下石神井の杉並区と接する地域は、マスコミにも報道された杉並区内の公園の清掃局のごみ集積所からわずかな距離にあります。近接する練馬区民にも不安が広がっています。発生源は他の区かもしれませんが、住民アンケートの実施や調査を踏まえて、必要な対応をすべきではないでしょうか。 最後に、ダイオキシン対策とPCB入りコンデンサーの保管状況について、お聞きいたします。 練馬区内の大気中のダイオキシン類濃度は、23区で最悪の数字であることは以前から指摘してきたところであります。ようやく区独自調査実施の予定ですが、あわせて母乳、人体でのダイオキシン調査の実施、容器や包装などの塩化ビニール使用を規制するよう、関係方面に働きかけることが必要であります。また、小型焼却炉の所有事業者とその使用実態の把握と指導はどうしているのか、あわせてお聞きいたします。 さらに、蛍光灯のPCB入りコンデンサーは、練馬区内の公共施設では今は全く使われていないのかどうか。取り外されたPCB入りコンデンサーは処理できないため、施設や学校ごとに保管されていると言われていますが、安全な場所での一括保管など、検討が必要ではないでしょうか。保管実態と、区民の安全を最優先させる立場から、区がどのように考えているのか、お聞きをいたします。 以上で、私の一般質問を終わります。(拍手) 〔岩波三郎区長登壇〕
◎岩波三郎区長 はじめに不況対策についてお答えをいたしたいと思います。 長期にわたる景気低迷の影響などによりまして、区の産業界にあっては、これまでにない厳しい経営環境に置かれているものと推測をいたしております。 そのために、私は昨年区内産業の振興と地域経済の活性化を進めるために、緊急的な対策を盛り込んだ「産業振興計画」を策定いたしまして、あわせて第二回定例会で不況対策特別融資、小規模企業向けの経営改善資金融資への支援をはじめ、商店街による大型店対策への支援、イベント事業の助成拡大などについて補正予算を計上いたし、実施をしてきたところであります。 また、これに引き続きまして、第三回定例会には総額11億円規模の工事関係予算を計上いたしまして、翌年度以降予定しております工事を一部前倒しをして計上したほか、昨年11月からは工事契約などに伴います前払い全の制度を改正をいたしまして、支給割合と限度額の引き上げおよび対象工期の短縮などを実施したところであります。 さらに、年末には、練馬区商店街振興組合連合会が事業主体となって実施する区内共通商品券の割引販売への助成を実施したところ、商店街の主体的取り組みの意欲喚起にもつながり、即日完売になるなど大いに成果を上げたものと存じております。 そのために、私は新年度の予算につきまして、区内の景気動向に配慮することを第1に考えて編成を進めてまいりました。また、今定例会の初日にご可決賜りました地域振興券交付事業の補正予算の執行に当たりましても、区として何らかの支援策をあわせて実施していきたいと考えております。 次に、消費税についてのお尋ねでございますが、新聞報道等によりますと、現在、国政において将来の福祉財源化への議論も含め、消費税のあり方について種々議論されていると聞いております。私といたしましては、今後、本格化する税制全般の見直しの中で検討されるべきものと考えておりますので、その動向を注意深く見守ってまいりたいと考えております。 なお、今回の減税等によります当区の影響につきましては、約61億円程度と見込んでおります。また、地方交付税の特別枠の財源措置についてのことでございますが、地方特例交付金のことと受けとめさせていただきますが、遅くとも、今年の8月末までには各自治体ごとの金額が決定される予定と聞いております。内容が具体的になった段階で、補正予算として議会にご提案する予定であります。 次に、都の予算についてでございます。 都の財政状況は、区の財政にもさまざまな影響がございますので、今後とも情報の収集に努めてまいりたいと考えております。 次に、
都区財政調整における協議であります。 今年度の協議は、調整財源の大幅な不足が見込まれる中で、都区双方とも極めて厳しい財政状況を背景にいたしまして行われたものであります。協議の結果、需要額の算定見直しによります練馬区の影響額が約53億円を上回るなど、区側にとって極めて厳しい内容となりました。しかし、協議の途中では、区長会といたしまして、都知事要望等を行ったり、最大限の努力を行ったところであります。その結果、過去の繰り延べ復元措置400億円のうち300億円を10年度の再調整において措置されることとなるなど、都から一定の対応が示されましたので、苦渋の選択として協議をまとめることといたしたのであります。 都区計画交付金につきましては、都側から「区の事業の執行段階では、支障が生じないよう対応したい」との考えが示されましたので、今後、交付率が確実に確保されるよう、都に対しまして現在強く求めているところであります。 また、国の一般財源化によります影響といたしまして、来年度は乳幼児健康診査に関わる経費が対象となっていることから、当区にも少なからず影響があるものと考えております。 次に、税財政制度改革に関連した都区間の財源配分についてでありますが、特別区の財源を確保する立場から、今後とも23区一体となって努力をする所存であります。 次に、財政運営についてであります。 私は、この12年間で
特別養護老人ホーム、福祉園などの福祉施設の整備や乳幼児医療の助成拡大、健康センターの開設、さらには地域体育館の整備、小・中学校の校地拡張など、区民生活に密着した事業を積極的に推進してまいったところであります。また、当区の遅れております都市基盤の整備にも、大いに力を注いできたところであります。 その際、事業の財源につきましては、現行の財政調整制度など、財政の仕組みを最大限に活用し、中期的な財政運営も視野に入れながら取り組んできたものであります。ぜひともその点、正しくご理解を賜りたいと思います。 次に、新年度の予算についてでございます。 平成11年度に発行を予定しております減税補てん債につきましては、まだ資金区分、据置期間などが決まっておりません。 起債残高につきましては、平成8年度がピークで、来年度はさらに減少していく見込みであります。過去の繰り延べ復元に関わります300億円の当区への措置額といたしましては、現段階で23億円程度が見込まれる状況にあります。今年度の最終補正につきましては、基金の積立見込額を含め、現在最終的な整理を行っている段階であります。 また、繰越金の見込みにつきましては、今年度の決算見込みの算定がさらに先になりますので、現時点では具体的に申し上げる状況ではございません。 なお、土木関係の経費についてのご指摘でございますが、交通安全施設の整備を含め、道路、公園、区画整理などにおける土木関係の工事請負費の総体としては、前年度に比較いたしまして7.6%程度、金額にいたしまして約3億円の増額予算を計上したところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。 次に、行政改革についてでございます。 現在、取り組んでおります行政改革は、機会あるごとに中止せよとのご指摘をいただいておりますが、私とは立場も見解も全く違うと、申し上げざるを得ませんが、残念に思っております。 これまでにも申し上げておりますように、行政改革は財政改革の側面もございますが、本質的には限られた財源の中で、今後増大する福祉需要等によりまして的確に対応していくために、行政の構造、体質を強化していくものであると私は認識しております。 多くの区民の方から寄せられました陳情につきましても、将来需要と区民の福祉を常に念頭に置いて、決断すべきときは果断に判断することが、区政運営の責任者として必要なことであると考えております。 なお、お尋ねの財政逼迫の主な原因といたしましては、第1に、景気の長期低迷により、区税収入がかつてないように伸びを見込めないことであります。 第2に、区の仕事に見合った財政調整交付金が十分に確保できないことであります。 第3には、福祉をはじめ区民生活に密着した施策や社会基盤整備など、さまざまな施策に取り組んできたこと、さらには国の補助金削減や一般財源化というものがございます。 いずれにいたしましても、今後とも長期的な視点に立って、引き続き行政改革に取り組んでまいりたいと思っております。 次に、組織改正でございます。 まず、組織改正の時期についてでございますが、今回の改正は平成9年度に策定いたしました行政改革取組計画において、平成11年度に実施することとした上、検討組織を設け、約1年間にわたって検討を積み重ね、まとめたものでございます。また、議会が新しい期を迎えることも視野に入れながら、
区民サービスに低下を来すことなく、組織改正の作業を円滑に進める観点から、6月といたしたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 今回の組織改正は、特別区制度改革や既存組織を越えた新たな複合的課題への対応など、区政を取り巻く大きな環境の変化に対応するための欠かせない取り組みと考えております。 一方、今回の組織改正が、行政改革の一環としての取り組みでもあり、組織の簡素化、効率化を進めていくことも大きな課題であります。 その点、生活文化部におきましては、部の所管事務の一部が環境の大きな変化に伴い、新たな再編が欠かせなくなったこととともに、そのほかの事務事業についても、これまでの部の取り組みが成果を上げた結果、事業の区民への定着が進み、他の既存組織に事業を移行しても、支障なく
区民サービスが図れることにより、組織課題である簡素化・効率化を進める観点から、部を廃止するものであります。 次に、福祉と保健の組織統合でございますが、組織統合の背景といたしまして、高齢者の介護需要や福祉、保健、医療の一元的なサービス提供への要求の増加があります。高齢者への福祉、医療サービスの総合的・一体的な提供を目指す介護保険法の制定や、障害者への保健と福祉の一体的推進を目的とする精神保健および精神障害者福祉に関する法律、また保健所の機能強化と保健・福祉の一元的実施により、地域保健の強化を目指す地域保健法が制定されたのであります。 今回の改正は、こうした背景の中で
介護保険制度への対応、福祉保健施策の一元的実施と計画機能の強化、また保健所の機能強化と意思決定の迅速化、および保健相談所の充実・強化を図るとともに、あわせて簡素で効率的な組織機構を実現するために行うものであります。 そのために11年度に保健福祉部を新設をいたし、練馬、石神井両保健所の統合と保健相談所を4所から6所に増設をするものであります。さらに12年度には、保健福祉部と保健所の連携強化の仕組みづくりを総合福祉事務所と保健相談所を中心に図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 次に、日米共同訓練でございますが、この訓練はこれまで年2回、今回が35回目とのことでございました。今回の演習もこれまでの演習と同様のものと受けとめております。また、日米防衛協力のための指針、いわゆる新ガイドラインについては、現在、関連法案が国会に提出されておりますので、この審議を注意深く見守ってまいりたいと思います。 なお、朝霞駐屯地内事務室の一部を米軍が恒久的に使用することにつきましては、今後の国の動きについて、東京都とも密接に連絡を取りながら見極めてまいりたいと存じております。 次に、練馬駅北口の文化的施設でございますが、文化的施設につきましては、区民プラザなどと同様に、多くの区民の皆様のご意見をいただいて策定した長期総合計画において整備を計画した施設であります。 整備に多額の自主財源を必要とすることから、さきの
行政改革実施計画の中で、区民プラザをはじめ、他の六つの大規模施設建設計画と同様に事業の繰り延べ措置をいたしたのであります。いずれにいたしましても、施設も区政における重要課題として認識しておりますので、次期長期計画を策定する中で、整備のあり方等を改めて検討していかなければいけない課題だと存じております。 次に、病床確保についてであります。 このたびの東京都保健医療計画の改定によりまして、当区を含む
区西北部医療圏において、794床の増床が可能となりましたが、この増床枠を当区に確保するためには、当区といたしまして取り組みが急がれることは、所信表明でも述べましたとおりで、そのためには新たに練馬区病院構想策定懇談会を設置をいたしまして、当区としての病院構想を策定したいと考えております。 検討に当たっては、練馬区に求められております医療需要、地域的バランス、助成や援助のあり方など基本的な検討を踏まえ、練馬光が丘病院の増改築と、区内医療機関の増床の可能性ともあわせまして、新たに病院の誘致も視野に入れながら検討をお願いしたいと考えております。 〔総務部長登壇〕
◎総務部長 PCB入りコンデンサーの保管についてお答えいたします。 PCB使用電気機器は、昭和49年に法律で製造が禁止になりましたが、適切に処理する方法がなく、安全な処理方法が確立されるまでは、電気機器を使用していた事業者がそれぞれ保管することが義務づけられております。 練馬区の施設におきましても、製造中止以前に設置されている照明器具には、施設の電気改修工事の際、コンデンサーの型番等を調べ、PCB使用が確認されたものについては、使用済みの機器からこれを取り外し、別途厳重に保管をしているところでございます。 なお、保管場所につきましては、関係者以外が立ち入ることができない場所ということで、各施設の電気室や機械室等を利用いたしております。 いずれにいたしましても、PCBの処理体制が整備されるのは当分先のことになると考えられますので、今後とも保管体制の整備と管理に徹底を図ってまいりたいと考えております。 〔福祉部長登壇〕
◎福祉部長 介護保険について、お答えいたします。 国では、利用料などの減免につきまして、災害などの特別な事情として収入の著しい減少なども対象とする規定の整備を進めております。 認定基準につきましては、モデル事業の結果を踏まえ、コンピューターでの一次判定プログラムを含め、国で改善を進めております。 不服審査や苦情処理につきましては、区でも受け付けいたします。 福祉オンブズパーソンにつきましては、引き続き調査研究をしているところであります。 40歳から64歳の方の調査につきましては、区民意識意向調査などを参考にいたします。 PRにつきましては、地域説明会を実施するなど、万全を期す所存であります。 また、サービスの水準につきましては、総体として水準を維持、向上することとしております。 介護保険対象外のサービスの財源確保のあり方につきましては、区民の意見を参考に、慎重に検討してまいる所存であります。 〔児童部長登壇〕
◎児童部長 私から、保育所の入所待機児童対策についてお答えいたします。 ご指摘のとおり、1月29日現在の平成11年4月の保育所入所申し込み状況によれば、入所待機児の予測数は668人ということになります。しかし、この数字の中には、保育所在籍児の転園希望者数および保育室や家庭福祉員の利用児童者数が含まれておりますので、これらの数を除外いたしますと、平成11年4月における実質的な入所待機児童数は約350人と考えております。 また、中・長期の保育需要予測についてでございます。ここ数年の入所待機児童数の増加の原因は、昨今の社会経済状況および女性の社会進出に加えて、働く母親が出産後も働き続けたいという意識の変化などが重なった複合的な要因によるものと考えております。したがって、入所待機児童数については、少子化という大きな流れの中で、しばらくは現在のような状況が継続するものと推測しているところでございます。この入所待機児への対応につきましては、平成10年4月に160人余の解消策を実施したところであります。 平成11年度につきましても、家庭福祉員の増員をはじめ、駅型グループ事業や入所
定員の増員を図る予定でございます。 また、保育所の新設につきましても、平成10年12月に策定した練馬区
中期実施計画に新設の検討を加えましたので、これに基づき対応を考えてまいる所存でございます。 〔保健部長登壇〕
◎保健部長 杉並区の公園周辺環境に関わる健康問題についてお答えいたします。 この問題については、東京都や杉並区が各種の調査を行いましたが、現在のところ原因物質の特定や原因の究明には至っておりません。杉並区においては、この地域周辺の住民の健康状態を把握するため、昨年11月に健康調査委員会を設置したところであります。 第1回の委員会開催日には、当区からもオブザーバーとして参加をさせていただいており、今後もその予定でございます。区民の不安感の払拭のためにも、杉並区の調査を慎重に見極めるとともに、杉並区との連携を強め、情報を収集しながら今後の対応を検討してまいりたいと存じます。 〔
都市整備部長登壇〕
◎
都市整備部長 まちづくりに関する3項目のご質問について、お答えを申し上げます。 まず、練馬駅周辺地区のまちづくりでございます。 自立した住宅都市練馬を築くためには、区内鉄道駅周辺を地域の生活や文化の拠点として整備する必要があり、とりわけ練馬駅周辺地区については、練馬の中心核にふさわしいまちづくりを進める必要がございます。このため、区は平成2年度に作成いたしました「練馬駅周辺地区まちづくり構想」を地元の方々に周知し、さらに平成5年度には地元の意見やその後の状況の変化を踏まえた修正を行い、構想に基づくまちづくりに取り組んでおります。 今後とも、地元の方々の理解と協力を得ながら、練馬の中心核にふさわしいまちづくりに積極的に取り組んでまいる所存でございます。 次は、駅前再開発事業でございます。 まず、大泉学園駅前地区についてでございます。 第1点目の住民説明会につきましては、事業の進捗に合わせて開催するとともに、さまざまな機会をとらえて説明を行うなど、今後もこれまでと同様に住民の理解と協力を得るよう努めてまいります。 第2点目の南口交通広場のペディストリアンデッキにつきましては、広範な区民の意見等を反映し、駅前の安全かつ快適な歩行空間として整備するものでございます。なお、整備費は、国、都の補助金および財政調整交付金にて全額賄う予定でございます。 第3点目のホールにつきましては、これまで折に触れて所管委員会に報告をしながら計画を進めてきておりまして、華美に走らず、かつ一般区民の方が使いやすい施設を旨としております。 第4点目の商業施設と健康スポーツ施設につきましては、事業施行者の住宅・都市整備公団が見直しを含めた検討を行っております。 なお、公共駐車場につきましては、駐車施設整備に関する基本計画に基づいて、駅周辺を含めた一時預かり駐車需要に対応して整備するものでございまして、西武鉄道については駅前広場用地の一部無償提供等の応分の負担を得ております。 第5点目の、生活幹線道路22-150号線につきましては、駅前の主要道路として歩行者の安全確保と自動車交通の円滑化を図るために拡幅するものでございまして、地元の方々の理解と協力を得ながら整備を進めてまいります。 また、補助135号線につきましては、交通ネットワークを形成する上で必要な路線でございまして、今後整備する上での課題の解決に向けた検討を行いまして、関係住民の方々の理解と協力を得ながら事業化を図ってまいります。 第6点目の西武バス折り返し場につきましては、駅北口のまちづくりにとって有用な土地であるため、所有者である西武鉄道の協力を得られるよう、引き続き協議を重ねてまいります。 第7点目の自転車駐車場につきましては、駅周辺の駐輪需要に対応するため、再開発事業の中で約2,500台の公共駐輪場を整備するとともに、今後とも駅周辺の土地を確保し、整備を進めてまいります。 次は、石神井公園駅北口地区についてでございます。 第1点目の公共駐車場につきましては、駐車施設整備に関する基本計画および平成7年度に実施をいたしました需要予測等の調査に基づいて整備するものでございます。 第2点目の駐車場の付置義務につきましては、東京都の条例に基づきまして、建物を新築する者に課されるものでございまして、出店者は買い物客の駐車料金を負担することにより、応分の負担をするものと考えてございます。また西武鉄道は、大泉学園駅前地区と同様に、鉄道事業者として応分の負担をしているものでございます。 第3点目の情報開示と説明会の開催でございますが、区および施行者である再開発組合では、これまでも適宜説明会を開催するとともに、区報等により周知を図ってまいりました。今後とも、住民の方々の理解が得られるよう努めてまいります。 第4点目の、西武池袋線の連続立体交差事業の見通しについてでございますが、平成9年度、10年度におきまして、東京都が調査を行っておるところでございまして、私どもはその結果を見守るとともに、早期事業化を東京都に要望しておるところでございます。 第5点目の駐輪場につきましては、駅北口の駐輪需要に見合う台数を、別途、区の施設で供給できるものと考えておりまして、再開発事業の中で整備する計画はございません。 いずれにいたしましても、この2地区の再開発事業は道路、駅前広場などの都市基盤と、駅前にふさわしい建築物を地元の方々の協力によって一体的に整備するものでございまして、区民の理解を得ながら着実に推進してまいる所存でございます。 次に、地下鉄12号線の延伸について申し上げます。 地下鉄12号線の大泉学園町への延伸は、練馬区の最重要課題の一つでございまして、区は、その早期実現に向け努力してまいりました。昭和63年には、延伸地域にお住まいの皆様と練馬区議会・練馬区の三者による「地下鉄12号線延伸促進期成同盟」を結成し、会長である区長を先頭に、国、東京都への働きかけを行うなど、精力的に活動してきておるところでございます。 地下鉄の延伸実現には、事業者である東京都交通局が運輸省から路線免許を取得することが当面の課題となります。交通局は、独立採算によって地下鉄建設を進めなければならないことから、建設費用が最も少なくなる方法として、導入空間である都市計画道路補助230号線を整備することが不可欠でございます。このため、路線免許取得には都市計画道路補助230号線の整備状況、新駅周辺のまちづくりの進捗状況が極めて重要な要件となってまいります。 練馬区といたしましては、東京都に対し、導入空間の整備や新駅周辺のまちづくりを実施するよう働きかけを行うとともに、練馬区独自の地域支援策を提案してまいりました。そうした成果によりまして、地下鉄12号線の延伸に関わる課題が徐々に整理されてきて、今日では交通局からシールド工法を主体とした免許申請に向けてのスケジュールが示されるまでに至っております。 練馬区といたしましては、地下鉄12号線の早期延伸実現に向け、現実的な対応をこれまでどおり続けてまいる所存でございます。 〔環境建築部長登壇〕
◎環境建築部長 私からは環境に関わる3点について、お答え申し上げます。 まず、外環道大泉インター周辺の環境対策についてでございます。 平成8年に東京都環境影響評価条例に基づき、日本道路公団が東京都知事宛に提出した「事後調査報告書、工事完了後その1」では、外環本線部の2か所、およびランプ部で、二酸化窒素は環境基準を満たしておりました。また、区では外環本線沿いに設置している大泉3丁目および4丁目測定局で年間を通じて二酸化窒素の連続測定を実施しております。 その結果では、平成6年度から現在集計が終わっている平成9年度までの間、二酸化窒素はすべての年度において、いずれの地点においても環境基準を達成しておりますが、今後の交通量の伸びなどによる影響も予測されることから、引き続き十分な注意を払って大気の監視に努めてまいります。 ご提言のありました大気汚染に関する施策につきましては、今後の状況に応じて検討課題とさせていただき、また、必要に応じて関係機関に働きかけてまいりたいと存じます。 なお、大気環境調査の結果は、毎月取りまとめた上、地元町会にお知らせをしているところでございます。 次に、ダイオキシン対策について、お答えいたします。 区では、東京都が行っているダイオキシン類の調査地点が南西部1か所であることから、来年度に区内の北西、北東および南東部の3か所で大気、地下水および土壌の調査を行う予定です。 また、母乳や人体のダイオキシン調査の実施につきましては、東京都が行っている母乳調査や区内環境調査の結果を見極めながら、対応を考えてまいりたいと存じます。 塩化ビニールの使用規制につきましては、焼却によりダイオキシン類増加の原因となっている疑いも指摘されていることから、関係部局と協議の上、国や東京都への働きかけを検討してまいりたいと存じます。 次に、民間事業者の焼却炉に関してですが、東京都公害防止条例に基づきまして、区に届け出がある小型焼却炉の数は、平成9年10月で約20件ありました。その後、東京都の小型焼却炉指導要綱が施行され、区では現在までに2回にわたり、立ち入り調査を実施し、ごみの減量とプラスチック類など、不燃ごみの分別徹底を指導してまいりました。その結果、事業者の方々のごみ減量などの努力により、届け出対象の焼却炉使用事業所は現在約10件となっています。 なお、把握されていない焼却炉につきましては、区民の方々からの苦情や、区の独自調査により、実態把握と指導に努めております。 〔土木部長登壇〕
◎土木部長 私から、練馬駅交通広場の整備計画と日本銀行グラウンド、そして石神井公園駅周辺の駐輪場対策についてお答えいたします。 はじめに、練馬駅北口交通広場の整備計画についてでございますが、この交通広場は地上部4,700平方メートル、デッキ部2,700平方メートル、計7,400平方メートルの規模で、平成3年に都市計画決定されてまいりました。平成5年にはこの計画に基づき、建設省の承認も得て事業化に取り組んでいるところでございます。鉄道側の高架化事業の遅れもありますが、駅舎の完成に合わせ、交通広場整備を進めてまいる所存でございます。 次に、石神井公園に隣接する日本銀行グラウンドについて、お答えいたします。 日本銀行グラウンドについては、過日、一両年中の廃止が決定されたことはご案内のとおりでございます。区といたしましては、日本銀行グラウンドが石神井公園の都市計画決定区域内にあることから、今後東京都に対し、公園として買収するよう要望してまいります。 次に、石神井公園駅周辺の自転車駐車場対策についてお答えいたします。 駅北口につきましては、従前から議会にご報告申し上げておりますとおり、民間の自転車駐車場の廃止を見込んだ上で、乗り入れ需要に見合う台数を区施設で供給できるものと考えております。 また、駅北西部に必要とされる石神井ハイツ前の都有地につきましては、都住宅局および地元自治会と既に調整を済ませ、本年中に自転車駐車場として開設する運びとなっております。
○関口和雄議長 次に、37番・村上悦栄議員 〔37番村上悦栄議員登壇〕
◆村上悦栄議員 自由民主党を代表して質問を行いますので、区長ならびに関係理事者の明快なる回答をお願いしておきます。 大変厳しい社会情勢の中、区政運営に当たられている岩波区長のご努力を高く評価するとともに、我々自由民主党が意見や提言をさまざまな角度から申し上げてきた内容について、生きた政策として実現されてこられました。このことは区民の声を反映されたものであり、感謝するものであります。特に我々自由民主党が提言した区内共通商品券の発行に対する助成については、砂漠の一滴ではあるかもしれませんが、極めて高く評価されております。今後も練馬区のさらなる躍進に向けて頑張ってほしいものであります。 その21世紀の練馬がどうあるべきか、新しい練馬づくりの理念はどうすべきかを含め、質問をいたします。 はじめに、まちづくり事業についてお伺いいたします。 平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災は、道路や公園などの都市基盤が脆弱で、木造老朽住宅が密集した市街地において大きな被害をもたらし、都市防災を考える上で多くの教訓を残してくれました。市街地住宅密集地区再生事業は、こうした大災害に備えて公共施設の整備、老朽住宅の建て替え、良好な住環境の整備などを促進することによって、地域の防災性の向上を図り、地域のだれもが安心して住むことができるまちに再生するものであると思っています。 現在、練馬区においては、練馬地区、江古田北部地区、北町地区の3地区で、市街地住宅密集地区再生事業を実施しております。しかし、練馬区内では鉄道沿線に沿うように老朽化した木造住宅が密集した地区が多く見られます。そこに住む方々が安心して生活が送れるよう、一日も早く地域の安全性を確保する必要性があります。 平成6年3月に策定した「練馬区住環境整備方針調査策定報告書」によれば、現在、事業を実施している3地区のほかに5地区が住環境の改善が必要な地区とされています。これらの地区の住民にとって、災害に対する不安は計り知れないものがございます。地区住民の不安を払拭するには、計画的なまちづくりを進める必要があると思いますが、これらの地区の今後の整備はどのように考えているのでしょうか。 次に、北町地区のまちづくりについてお伺いいたします。 北町地区において、平成8年度から市街地住宅密集地区再生事業に着手したことにより、地区の住民は、やっと練馬区の最北東部に位置する北町に光を当ててくれたと大変喜んでおります。これもひとえに岩波区長の北町に対する思い入れによるものと思っております。 事業の整備計画によれば、基盤整備として生活幹線道路を2路線、主要生活道路を4路線、公園を約7,800平米、助成対象になる老朽住宅の建て替えが61棟213戸となっております。これらに要する事業費が約90億円と算定されています。今日の財政状況の厳しい折ではありますが、予算の有効な配分により、事業を促進されることを願っております。 北町地区において、市街地住宅密集地区再生事業とあわせて整備に取り組まなければならないものとして、東武東上線「東武練馬駅」の南口の整備があります。北口は板橋区において駅前広場などの整備を行うやに仄聞しておりますが、「東武練馬駅」は、練馬区の最北東部の玄関口、いわば練馬の北の玄関であります。練馬区の市街地再開発事業は、西武鉄道沿線の駅周辺が中心になっているように見受けられますが、東武東上線の沿線にも練馬区があることを認識され、「東武練馬駅」の南口の再開発事業に取り組むことを願っております。ご所見を伺います。 また、この地区内には、都市計画道路補助248号線が計画されています。板橋区側は東武鉄道の付近までおおむね完成していますが、練馬区側は未整備の状態です。都市計画決定してから既に四半世紀以上がたっており、北町地区ではこの道路の整備についての関心が高まっております。その整備時期については、東京都において具体的に示されていないように聞いておりますが、この道路は地区内の通過交通の進入を排除するばかりでなく、特に「東武練馬駅」北口に予定されている超大型店の出店に伴う駅南口の交通渋滞の解消策として、円滑な交通処理を行う上で欠かせないものがございます。 また、この道路の整備にあわせて「東武練馬駅」南口に駅前広場の整備を進めることも重要であると考えております。地域の発展のためには、地域の核となる施設の整備も必要になってまいります。都市計画道路補助248号線の整備ならびに駅前広場の整備について、今後、練馬区としてどのように取り組まれようとしているのかをお聞かせください。 次に、北町地区における市街地住宅密集地区再生事業で計画されている生活幹線道路は、商店街に沿って計画されていますが、この整備に当たっては、単に街路としての整備を行うだけでなく、この機会をとらえて商店街の活性化に配慮した整備を願うものであります。区の組織は、それぞれ所掌事務に応じて編成されていますが、商店街における道路整備の場合は、道路の計画部門や整備部門、商店街の振興を担当する部門が関わることになってきます。これらが総合的かつ一体的に対応するためには関係部署の連携が必要となってきます。さらに円滑な執行体制をとるために、関係部署によるプロジェクトチームを編成し、地元の要請の的確な把握や、商店街の発展に寄与できるような行政内部の対応をお願いしたいものでございます。 特に北町地区においては、さきに述べました「東武練馬駅」北口の板橋区側に超大規模な商業施設の出店が予定されております。これは地元の商店街にとって脅威でもあり、このような地元の脅威に対して、区としての支援は欠かせないものがあるはずです。 地元商店街の生き残り策としての調査研究に対する補助ばかりでなく、まちづくりの観点からの助成策、例えば駐車場設置に対する用地費用や整備費用の補助とか、一体的な街並み整備に対する補助であるとか、何らかの支援策を考えていただきたいと思っています。 商店街の整備に対する組織の対応と支援について、都市整備部の立場としてのご所見を賜りたいと存じます。 次に、21世紀の練馬の商店街づくりに向けて、商店街の大型店対策と商店街のまちづくりについてお伺いいたします。 昨今、政府や経済界の一部には景気回復の兆しが見えてきたという声があります。しかしながら、東京都が1月にまとめた都民の消費行動調査の結果では、家計のうち、今後消費支出を「減らす」と回答した人が約55%を占め、「増やす」と回答した人は、わずか1.5%にとどまっております。また、全国の大型スーパーなどの売上額も改善が見られず、スーパーや百貨店業界においても競争は激化しており、リストラや業界再編の嵐が吹き荒れています。 残念ながら、現在の消費不況は、しばらくは続くものと考えざるを得ません。このような状況の中、今年度も区内では大型店の出店計画が3店舗提出されております。中小零細業者を中心とする区内商店街は、存亡の危機に立たされていると言っても過言ではありません。 一方、国では大型店の出店調整の仕組みを方向転換し、大店法にかわる大規模小売店舗立地法を、平成12年6月から施行することになりました。これは大型店の出店調整の枠組みを、従来の商業調整から交通渋滞などの生活環境問題の調整へと大きく転換するものであります。私は、区独自の対応を図るよう、たびたび要望してきたところでありますが、区はこの1月から「大店立地法を先取りして、大規模小売店舗の出店に伴う生活環境の保全のための要綱」を施行されました。これを高く評価するとともに、出店者側が地域環境や周辺の商店街に十分配慮して出店されるよう、区の積極的な対応をお願いするものであります。 また、もう一方で大型店の出店に対しては、個々の商店および商店街が団結して対抗策を講じていく必要があります。さらに、昨今では大型店と商店街をめぐる状況は、大型店と中小小売店の間の競争にとどまらず、商業集積間の競争、いわばまち対まちの戦いになってきています。そのため、商店街の側も意識改革を図りながら、自分たちの商店街をどのようなまちにしていくのか、商業者自身が自分たちのまちづくり計画を策定していかなければならないと考えます。 区は、このような状況を受け、平成10年6月の緊急産業経済活性化事業の一つとして、大型店対策支援事業を開始されたものとして受けとめております。現在、北町地区の商店街がその適用第1号となり、板橋サテイの影響調査や対策づくりに取り組んでおります。 そこでまず、第1にお聞きいたします。 区内には、大型店の進出により大きな影響を受ける地域がほかにも多々あります。この事業をさらに拡充していくことが求められておりますが、区は、どのように対応していくお考えかをお答えください。 第2は、いわゆるハードのまちづくりと商店街の再整備をどのようにして一体的に進めるかということについてであります。 ハードのまちづくりに伴って、商業環境を整備し直そうという場合には、将来のまちを予測した上で商店街の青写真をつくっていくことになります。このためには、さまざまな調査が必要となり、また、商店街内部の合意形勢にも時間がかかります。これまでの商店街振興計画策定支援事業のように、1年間で計画をまとめることは困難であります。 さきに述べました北町地区の商店街では、元禄練馬宿をキーコンセプトにして、今年度の成果を土台に、来年度は共同でソフト事業を展開しながら、商店街としての具体的なまちづくり事業計画をつくっていきたいという声が上がっております。これを現実のものにするためには、区のさらなる支援がぜひとも必要であります。このような商店街への支援について、区は、どのようにお考えかをお尋ねいたします。 次に、中心市街地活性化法に関連してお尋ねをいたします。 国は、大店法改正に合わせて、昨年7月に中心市街地活性化法を施行いたしました。同法は、空洞化しつつある中心市街地を対象地区として、商業環境の整備等のまちづくりを、ハード面とソフト面を一体化して進めるために、国が集中的に補助を行うものであります。この制度により、ハード画の商店まちづくりとソフト面の活性化策とを地元自治体が一体的に推進する枠組みができました。都内でも、葛飾区、三鷹市、町田市などが補助対象地区として手を挙げていると聞いております。 当区では、駅前再開発事業や住宅密集地区再生事業など、ハードのまちづくりが進められておりますが、この際に一体的に商業環境の再整備を進めるために、この新たな制度を活用できればと考えます。そこで、区は中心市街地活性化法の活用についてどのようにお考えであるかをお答えください。 2点目は、中心市街地活性化法の中では、タウン・マネージメント機関、いわゆる「TMO」が制度化されました。商店街再生を担う組織としての従来のまちづくり会社の発展形態として、注目すべきものであります。TMOは、国の補助を受けて、商店街のまちづくり全体を企画し、商店街の駐車場やコミュニティ施設、ショッピングセンターなどを運営、管理することができます。また、空き店舗対策や、商業イベント事業などの実施主体としても期待されております。具体的には、地元自治体の支援のもとに、商店街連合会や商工会議所を中核として設立された第3セクターなどがTMOになることが多いようであります。 今後、区、商店街連合会、商工会議所、地元の商店街などが連携して商店街づくりを進め、長期的・継続的ににぎわいのあるまちへと発展させていくために、まちづくり会社とタウン・マネージメント機関の活用をぜひとも図るべきであります。区は、いかがお考えか、お尋ねいたします。 3点目は、民間主導型のまちづくり会社への出資制度の確立についてお尋ねいたします。 従来からのまちづくり会社は、多くは行政が100%出資した3セク方式であります。赤字を抱えた3セクが問題視される現在、何が赤字の原因なのかを問われています。行政主導型の3セクに欠けているのは、経営感覚とか、徹底した採算性の追求であると言われています。いわゆるお役所仕事と言われる所以であります。 そこで、さきにお尋ねしたTMOと連動して、民間主導型のまちづくり会社が注目を集めるのではないでしょうか。「自分たちのまちは自分たちでつくっていく」の理念であります。本来であれば、行政がやるべき事業を民間主導型で行う。当然、事業に関わる費用は地元でも負担し、経営に参加していく。行政は「金を出しても口出すな」の方式で、長浜の黒壁が運営されています。これはその地域のやる気が一番ですし、まちを愛する、まちの力があればこそできることであります。時間をかけた、そのための研究、事業計画が必要になってきますが、区においても出資制度のあり方や助成の検討をする必要があるのではないでしょうか。民間活力の創出、21世紀の行政手法の主流になると私は確信しておりますが、ご見解を伺います。 4点目は、この法律による中心市街地の指定を行い、商店街の再生を図ることが求められていると思います。区として、中心市街地活性化法に基づいた地域の指定はどのように考えていくのか。それと平成11年度予算案に都市計画マスタープランの基本調査費が計上されています。中心市街地活性化法では、都市計画マスタープランの提出も義務づけられていると聞いておりますが、関連性はいかがなものでしょうか。 都市計画マスタープランでは、練馬区における21世紀のまちづくりの基本的な方針が示されるものと思っておりますが、当然のことながら、駅周辺の商店街の活性化も含めたまちづくりのあり方をお示しいただけるものと期待しております。 都市計画マスタープランの中で、駅周辺の商店街の活性化についての位置づけを明確にすべきものと考えておりますが、区長のご所見を伺います。 次に、コミュニテイバス、シャトルバスについてお伺いいたします。 練馬区内では、現在、保谷駅から光が丘駅間においてシャトルバスが運行されています。これは地域の利便性の向上を図るために設けたものと思っておりますが、シャトルバスの運行の考え方として、交通不便地域や区立施設へのアクセスの不便な地域などへと事業目的が言われております。それに加え「福祉的な目的も」と意見が出ております。 私はかねてから、区が路線を決め、運行を委託していく。このこと、このあり方に疑問を持っておりますが、潤沢な予算があるバブルの時代の考え方としか思えません。今後、この事業を拡大していくとすれば、今までの目的に商店街の集客や放置自転車対策、区内の関係事業者の育成などを加え、その地域が何を望んでいるのか、地域のコミュニティバスはどうあるべきか、話題の創出はどうすべきか、採算性はどうなのか、さまざまな角度でその地域と関係事業者とが協議を重ね、研究をしていくことが望ましいと思います。その上で、練馬区が育成していく立場として足らないところを補う補助制度にすべきではないでしょうか。 さきに述べましたまちづくり会社の理念と同じ手法であります。区長の見解をお聞かせください。 次に、リサイクル事業について質問をいたします。 私からは、特に生ごみのリサイクルについて伺います。 練馬区は、家庭系のごみが事業系のごみより多く、必然的に生ごみの割合が高いと聞いております。また、事業系のごみについても、食料品店や飲食店などから排出される生ごみは、相当量になると予想されます。練馬区のごみを本気で減らそうと考えるなら、この生ごみの減量こそ検討すべきではないでしょうか。 幸い、練馬区は23区最大の農地があります。生ごみを堆肥などに変えて、それを地元の農業で使えば立派なリサイクルになるはずであります。練馬区ならではのリサイクルができ上がり、リサイクルやごみに対する区民の関心も一気に高まるのではないでしょうか。 しかし、私はただ闇雲に何でも行政がやればいいと考えておりません。資源回収には経費がかかり、コスト意識も大変重要であります。いかに効率よく行うかが、これからのリサイクル事業の鍵であります。 その点から、生ごみのリサイクルについても、行政が経費をかけて実施するという発想ではなく、例えば集合住宅や商店街などで生ごみのリサイクルに取り組みたいという話があれば、区が相談に乗ったり、リサイクルのルートを紹介したり、機材などについて補助したりと、側面からの支援を図ることによって事業の裾野を広げていくことも必要ではないでしょうか。 また、学校の生ごみ処理も1校1校、高額な処理機を区が設置するより、民間業者の力を活用するなどの方法も考えるべきであります。したがって、民間事業者の採算性を生み出すことが必要となります。事業系の有料の費用と、堆肥の販売額を収入とし、ごみとしての経費を補助制度に当てていけば、事業としての採算性も可能ではないでしょうか。 さらに、この生ごみリサイクルの成否を握るのは、実に区内の農家の方々の協力にあるのであります。農家の皆さんに安心して使っていただけるような堆肥にするための研究が重要であり、農家の方々を交えた検討が不可欠と考えます。 さまざまな課題を持つリサイクルですが、練馬の地域特性を生かした事業として、大いに検討していただきたいのであります。生ごみリサイクルについての現在の検討状況ならびに今後の方針などについて、ご所見をお聞かせください。 次に、介護保険についてお伺いいたします。 今年10月から、介護保険のサービスを利用するために必要な要介護認定が始まろうとしています。認定基準は厚生省で決める制度になっており、昨年秋に練馬区でも実施されたモデル事業の結果を踏まえ、改善されると聞いております。 先般、モデル事業の結果概要が福祉児童保健委員会に報告されましたが、その中でも幾つかの点で課題が指摘されております。また、練馬区医師会、歯科医師会、薬剤師会、福祉施設などでも認定基準や審査会の運営などについて、いろいろ検討されていると聞いております。区の報告書の中でも、調査員による訪問調査や、かかりつけの医師による意見書が申請者の状態を正確に反映していないと審査会ではどうしようもないので、いかに適切な記載がなされるようにするかが重要と指摘されています。 昨年のモデル事業に先立ち、区と医師会で共同でかかりつけ医師の意見書の書き方についての講習会を2回開催され、他区の審査会に比べ、スムーズに審査できたとも聞いております。公平な審査を実現するためには、このような具体的な取り組みを重ねていくことが必要と考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。 次に、保健医療について伺います。 高齢者健康診査や、成人病健康診査、訪問歯科診療、リハビリ教室など、寝たきりにならないための保健医療施策が推進されています。人口の年齢構成によるところも大きいとは存じますが、平成8年度の高齢者実態調査の結果を見ても、健康高齢者の割合は他区より高くなっており、歓迎すべきところであります。今後は、一層寝たきりにならないため、若いうちから健康管理を推進していくことが大切と考えます。そのために、各種の検診の普及と、若いうちからかかりつけ医を持ち、定期的な検査と医学的な管理を受けておくことが効果的ではないかと考えます。 保健所や専門検査機関とも連携を取りながら、身近なかかりつけ医で各種検査、検診を定期的に受けられるようにすることが望ましいと考えます。特に、定期的な検診を行う機会をとらえ、費用や方法を明確にして、プラスワンの検査をさらに行えるようにすべきではないかと思います。区長のご見解を伺います。 次に、感染症の体制整備について伺います。 療養やリハビリの必要な方のうち、感染症のある方の受け入れについてであります。 昨年度、
特別養護老人ホームのデイサービスセンターにおいて、ノルウェー疥癬のため、施設利用がしばらくできなくなった例があったのは記憶に新しいところでありますが、医療スタッフが常時いる病院や、老人保健施設であっても、感染症のある方は受け入れてもらえないのが実情であります。 実は、92歳になる私の母親が、この疥癬症に病院でかかってしまいました。専門家のいるほかの病院への転院も努力しましたが、受け入れてくれる病院は皆無でありました。寝たきりの母親を在宅で治療するしか方法がなく、家族全員そのための体制で治療に当たりましたが、その間に知ったことは訪問看護がだめ、ヘルパーの派遣もだめ、この病気になるとだめだめずくしであることであります。 福祉事務所や、日大光が丘病院が親切に応対はしていただき、大変感謝はしておりますが、今後の高齢者の医療やヘルパーの派遣など、また新たに始まる介護保険のあり方などの盲点を見たように思います。 疥癬症ばかりでなく、現在猛威を振るっているインフルエンザについても、関係する施設では大丈夫なのでしょうか。また、他の感染症についても問題視されているときであり、体制整備を検討すべきではないかと思いますが、区としてどう対応しているのか、今後どのように対応されるのか、ご所見を伺います。 最後の質問ですが、21世紀の練馬を考えるとき、その一つとして私は自然の中の練馬、緑の中の練馬をイメージします。練馬の中の大きな自然の一つは石神井公園であり、練馬の自然の象徴的なものがあります。公園としてのエリア内にほかの施設があり、売却の話もあると聞きましたが、民間に売却されることなく、本来の公園としての位置づけを確保するため、東京都への働きかけを強力に要請するものであります。 また、練馬の北東部にあります都立城北中央公園も、もう一つの大きな自然の確保に向かって、今事業が進められています。拡大される部分は、石神井川を挟んで行われますが、ここは練馬区部分もあり、改修工事に合わせ、この際、多くの練馬区民の願望であります石神井川を自然回帰型にすべきではないでしょうか。 親水護岸をつくると聞いておりますが、現計画を大きく拡大し、川そのものも石を配置するなど、自然に近づけ、魚がすめるような環境をつくり、昔の石神井川の再現をしていくべきだと思います。練馬区としての東京都との取り組みの状況と今後の考え方をお聞かせください。 石神井川で遊び、魚をつかまえていた昔を思い出しながら、石神井川の自然復活を強く望み、私の質問を終わりといたします。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) 〔岩波三郎区長登壇〕
◎岩波三郎区長 はじめに、商店街の大型店対策と商店街のまちづくりについてお答えをいたしたいと思います。 長引く消費不況の厳しさにつきましては、私も議員と同様に認識をいたし、今年度もたび重なる補正予算を計上いたし、産業界の活性化を支援してまいったところであります。 そこで第1番に、大型店対策支援事業の拡充についてであります。本事業は、特に大規模なスーパーなどの出店により影響を受ける周辺の商店街を対象として、その影響予測調査や対応策づくりを支援するものであります。一方で、現在進められております駅前再開発事業や、鉄道連続立体化事業などの大きなまちづくり事業によりまして、周辺環境が大きく変化する商店街からも、その対応を含め商店街の再整備を進めたいというご要望をいただいております。 そこで大規模なまちづくり事業が行われます地域の商店街に対しましては、大型店対策支援事業の枠組みを拡充いたしまして、その影響予測調査や対策づくりなどを支援していくことといたしたところであります。 第2のハードのまちづくりと商店街の再整備につきましては、都市基盤整備事業など、いわゆるハードのまちづくりが商店街を再生する大きな契機になるものと考えております。ご指摘のとおり、北町地区の商店街では、今年度の検討の成果をもとに、さらにハード面、ソフト面の事業を一体化した商店街再生計画づくりが求められております。 そこで来年度から、計画づくりの第2段階となる商店街の再生計画づくりに対しまして、新たに計画策定経費の一部を補助するなどの支援策を設ける所存であります。 次は、中心市街地活性化法についてであります。 まず、1点目の同法の活用と、3点目の都市計画マスタープランとの関係についてお答えをいたしたいと思います。 ご指摘のとおり、ハード、ソフトの両面から中心市街地のまちづくりを進める上で、同法は大変有効な制度の一つであると考えております。中心市街地活性化法の地域指定を受けるには、自治体として中心市街地の区域の認定、基本的な方針、整備計画などを定め、基本計画を策定する必要があります。さらに、その基本計画は、都市計画マスタープランと調和がとれていることが要件となっております。一自治体につき、一地域のみしか指定されないという制約もございます。 区は、現在の練馬区長期総合計画におきまして、練馬駅周辺を練馬の中心核と位置づけをいたし、まちづくりを進めてまいりましたが、今後、にぎわいのあるまちづくりに向けてさらに各種の事業を推進していく必要があります。 したがいまして、これからの練馬駅を中心とする市街地の再整備に当たりまして、次期長期総合計画を検討する中で、中心市街地活性化法の活用について、具体的に検討してまいりたいと考えております。 また、都市計画マスタープランの中におきましても、駅周辺の商店街の活性化を含めたまちづくりのあり方について検討してまいりますので、ご理解を賜りたいと思います。 2点目のタウン・マネージメント機関につきましては、地方自治体と民間が協力をいたしまして、商店街のまちづくりを専門的に担う組織として、大変有効な仕組みであると考えております。 しかしながら、この設置・運営に当たりまして、国の補助を受けるためには、まず、中心市街地活性化法の対象地域となることが必要であります。 今後、商店街連合会、商工会議所などの関係機関と協議をしながら、タウン・マネージメント機関の活用の方策について積極的に検討してまいりたいと存じております。 4点目は、民間主導のまちづくり会社についてでございます。 最近の全国の商店街づくりの成功例を見ますと、長浜の黒壁のように、商工会議所をはじめとする産業団体や地元の商店街自身が中心となって、企画・運営されているものが目立っております。しかし、それらの場合におきましても、地元自治体は、出資や運営への補助を通して支援しており、行政の協力は不可欠であると考えております。 したがいまして、現在区内の各地区で進めております商店街のまちづくり事業の進捗にあわせて、具体的な支援策を検討してまいる所存でありますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、リサイクル事業でございますが、ご指摘のように練馬区のごみ組成を見ますと、約7割が家庭系のごみであり、その半分は生ごみであります。全体のごみ重量の約3分の1は生ごみであるわけで、今後ごみ減量を考えた場合に、生ごみの減量は不可欠の課題であります。 また、区内には3万7,000アールに及ぶ農地があり、今後の都市農業にとって、土壌の維持は大きな課題となってまいります。 これら二つの課題を融合して、新たな資源循環型の事業が可能となれば、まさに練馬区の地域特性に合った施策が展開できることになります。区では、このような考えから、家庭系の生ごみの再資源化に取り組むべく準備を進めてまいりました。 まず、財団法人地方自治研究機構と共同で、大泉学園町の区民800世帯と農家55世帯を対象に、生ごみリサイクルの意識・意向調査を行うとともに、具体的な施策に向けて検討を行っております。 また、昨年7月に発足いたしました練馬区リサイクル推進協議会に生ごみ部会を設け、事業系を含めた生ごみリサイクルの検討を行っております。これらの検討は、間もなく一定の結論に至る予定でありますので、区といたしましては、それらの報告を踏まえながら、平成11年度にはさらに本格的な事業実施に向けた調査を行う予定であります。 さて、これからのリサイクル事業は、コスト面での効率性が重要な要素となります。ご指摘のように区民や事業者の意欲をくみ上げる施策や、民間の力を活用する施策、さらにはごみ減量や有料化からもたらされた収入を目に見える形で還元するなどの施策も、今後大いに検討していかなければならないと考えております。 また、とりわけ生ごみのリサイクルでは、農家の方々のご協力が事業の行方を左右すると言っても過言ではなく、地方自治研究機構との共同研究におきましても、また、リサイクル推進協議会の生ごみ部会においても、農家の方、JAの方の参加を得ながら、検討を進めているところであります。 いずれにいたしましても、清掃事業の移管を控え、一層のごみ減量の対策に邁進してまいる考えでありますので、ご理解をいただきたいと思います。 次に、介護保険でございますが、公平な要介護認定の実施のために、ご指摘のように訪問調査の報告書とかかりつけの医師による意見書が、申請者の心身の状況を正確に反映していることが重要であります。 本年10月から始まる認定事務の実施に当たりましては、関係者のご協力を得て、十分な事前講習会の実施を考えております。 また、訪問調査につきましては、本人の状況を最もよく把握できる支援事業者に委託できるようにする仕組みを検討してまいりたいと考えております。 さらに、かかりつけ医師がいない方への事前の対応を検討するなど、公正な審査ができるように万全を期したいと考えております。 次に、保健医療についてでございます。 本格的な高齢社会の到来と、来年度からの公的
介護保険制度の導入を控え、今後は若いときから寝たきりにならないための施策が一層求められてくることは、まさにご指摘のとおりであります。 区といたしましても、そのような認識に立ち、寝たきりにならないための諸施策といたしまして、高齢者健康診査、成人健康診査、節目健康診査、骨粗鬆症検診などに加えて、若年層からの健康教育を推進しているところであります。 これらの健康診査や検診につきまして、医師会の医療健診センターや、区の健康センター、保健所、保健相談所などで行っております集団健診と、身近な医療機関で実施しております個別健診とがありますが、個別健診の場合は、かかりつけ医師との結びつきが重要であると考えております。 ご指摘のとおり、ふだんからかかりつけ医を持ち、かかりつけ医との信頼関係のもとで区民自らが健康管理を行うことは、疾病の発症そのものを予防することにもつながり、今後はかかりつけ医の定着、推進が大変重要な意味を持ってくると認識をいたしております。 区といたしましては、平成11年度の新規事業として、都の補助を受け、かかりつけ医機能推進事業に積極的に取り組んでいくことにしております。 さらに各種の健診事業につきましては、なお一層、受診率の向上や事後指導の充実に向けて努めてまいる所存であります。 〔保健部長登壇〕
◎保健部長 感染症患者の受け入れについて、お答えいたします。 ご指摘のとおり、医療スタッフの配置状況や施設の現況を勘案しますと、
特別養護老人ホームや老人保健施設において、疥癬等の感染症のある方を受け入れることは困難と申せます。他の入所者への感染の可能性を考えますと、専門医や設備の整った医療機関での受け入れが適当ではないかと考えております。 しかしながら、ご案内のとおり、当区では一般病床が極端に不足しており、療養環境も十分ではないため、これらの感染症患者の受け入れに困難な状況が生じる場合があることは認識しているところであります。 このような状況を改善するためにも、区内での増床や療養環境の整備が必要と考えているところですが、当面、少ない医療資源を有効に活用するため、診療所と病院間、さらに介護関係施設間における役割分担と機能連携を推進する中で、ご指摘の体制整備につきましても検討してまいりたいと考えております。 〔
都市整備部長登壇〕
◎
都市整備部長 私から、まちづくり事業など、4項目のご質問についてお答えを申し上げます。 まず、市街地住宅密集地区再生事業でございます。 平成5年度に実施をいたしました練馬区住環境整備方針策定の調査は、区全体の密集市街地の整備に関する考え方を検討し、8地区について老朽住宅等が密集し、道路、公園等の都市基盤が未整備な地区として位置づけ、密集市街地の再生の必要性を示しているものでございます。 当時、既に練馬地区と江古田北部地区におきましては、市街地住宅密集地区再生事業を実施しておりましたが、平成8年度から新たに北町地区においてもこの事業を開始したところでございます。 まだ、事業を実施していないほかの地区につきましては、ご指摘を踏まえまして、今後、都市計画マスタープランの策定、住宅マスタープランの改定等の作業に合わせ、その整備について検討してまいりたいと考えております。 次は、「東武練馬駅」の南口整備についてでございます。 区では、平成2年度に策定しました長期総合計画におきまして、鉄道各駅周辺地区を地域の生活拠点として位置づけ、地域における活動の中心的役割を果たす地区にふさわしいまちとなるよう、順次整備を進めております。 さらに、その後の状況の変化を踏まえ、今後の駅周辺地区の整備のあり方を改めて検討すべく、来年度には区内各駅周辺地区を対象といたしましたまちづくり基礎調査を実施する予定でございまして、平成11年度予算案に所要経費を計上しておるところでございます。 「東武練馬駅」の南口地区や、駅前広場につきましても、この調査の中で今後の整備の方針を検討してまいりたいと存じます。 また、ご指摘の補助248号線につきましては、第2次事業化計画の前期事業化予定路線には含まれてございませんが、市街地住宅密集地区再生事業や、まちづくり基礎調査の進捗状況を勘案しながら、平成13年度を初年度とする次期事業化計画の策定に際して、都や板橋区と調整をしてまいりたいと考えております。 次は、生活幹線道路の整備における組織の対応と支援についてでございます。 市街地住宅密集地区再生事業を実施しております北町地区内の生活幹線道路は、商店街に沿って計画しておりますので、その整備に当たりましては、地元の権利者の生活再建や商店街の振興を考慮しながら取り組むことが必要不可欠であると認識をいたしております。 ご指摘のように、この道路の整備につきましては、整備の担当部署と商店街振興の担当部署とが連携して取り組むことが重要でございまして、これらの関係部署間において、一体的な対応を図ってまいる所存でございます。 また、整備に対する支援につきましては、各種のまちづくり整備事業制度の活用を図ることにより、商店街の活性化につながるような補助制度を検討してまいる所存でございます。 次は、シャトルバスについてでございます。 練馬区シャトルバスは、公共公益施設の利用促進と交通不便地域の改善を目的といたしまして、平成3年度から運行を開始したものでございますが、ご案内のように乗合バス事業につきましては、遅くとも平成13年度までに、需給調整規制が廃止される方向で検討が進められておるところでございます。その一環といたしまして、平成11年2月には、運輸政策審議会から需給調整規制の廃止後に必要となる地域の足の確保方策や、公的補助のあり方などの環境整備方策について答申の素案が発表されたところでございます。 このように乗合バス事業は、大きな転換期を迎えてございますが、いずれにいたしましても、ご指摘の地域との協議や助成制度などの点も踏まえながら、さまざまな角度からシャトルバスを含めまして、交通サービスのあり方を検討してまいりたいと考えております。 〔土木部長登壇〕
◎土木部長 私から、石神井公園区域内の民間施設と城北中央公園の整備について、お答えいたします。 石神井公園区域内の民間施設についてでございますが、石神拝公園の都市計画決定区域には住友銀行および日本銀行のグラウンドが存在し、住友銀行グラウンドにつきましては、東京都は買収を決定したところでございます。また、日本銀行グラウンドにつきましては、過日、一両年中の廃止が決定されたところでございます。 これに対し、区ではこの間、両銀行に対し、売却等の動きを事前に伝えていただくよう要望してまいりました。今後、日本銀行グラウンドにおきましても、公園として取得するよう、東京都に要望してまいる所存でございます。 2点目の城北中央公園の整備について、お答えいたします。 城北中央公園については、現在米整備区域を東京都が地域の区民の皆様の理解を得ながら公園事業として進めているところでございます。 この計画では、東京都は石神井川に面した部分について、川の歴史や自然との触れ合いを大切にした親水護岸を計画いたしております。 この区域の石神井川は、既に50ミリ対応の河川改修事業は完了しておりますが、区といたしましても、ご指摘の趣旨を踏まえ、自然回帰型の親水護岸の実現に向け、東京都に対し、強く要望してまいりたいと考えているところでございます。
○関口和雄議長 議事の都合により、暫時体憩いたします。 午後3時6分休憩---------------------------------------
◎事務局長 ただいまの出席議員37名でございます。 午後3時44分再開